秋山郷と松川渓谷

 平成28年10月26日~27日

最近のツァーは秘境を訪ねるプランがかなり多くあります。今から30年ほど前、友達が「秋山郷を知っているか」と言われ「知らない」と答えたら「≪北越雪譜≫という本があるから読んでごらん」と言われました。読まず終いでしたがどうも私の頭に残る言葉でした。しかしこの地名のツァーが最近登場し、本を読むより早しで参加してみました。
     
   秋山郷とは越後と信濃の国境、苗場山と鳥甲山に挟まれた中津川渓谷に点在する12の集落から成り立ち四季折々の豊かな表情を見せてくれるところで、総称して秋山郷というようです。また川原にはいくつかの温泉もあります。バスの添乗員さんの説明によると「秋山郷が広く世に知られるようになったのは江戸時代、越後塩沢の鈴木牧之が「北越雪譜」「秋山紀行」の著書を記してからと言われています。そして平家の落人の里として民俗の研究としても脚光を浴びるようになったということです。今でも冬季には7~8メートルの雪が降り、天明・天保時代には大飢饉により部落が死に絶えるなど、想像を絶する大自然との闘いがあったようなところです。」このような説明を受けましたが、今では電気があり車が往来する便利な世の中になっていますが、文明の発達してない昔はこの山奥でどのように生活していたのかなと思いました。
       
  二日目は信州の小布施の奥にある松川渓谷の見学です。秘境というところは未だ観光化されず道幅狭くバスを乗り換えマイクロバスで行くようなところです

 今日は温かく碧空で最高の天気であり紅葉もちょうど良い具合で綺麗でした。
  二日間いろいろなところを回りましたが一番印象的なのは松川渓谷の【雷滝】でした。樹々に囲まれた階段を下りていくと滝がまるで雷のように轟音を立てて落下しているので、そのためその名がついているそうです。周りの岩は見るからに堅そうな感じです。滝の落差30m、幅29m、左の岸壁40m。日光では松尾芭蕉の奥の細道に出てくる「裏見の滝」が有名ですが、この滝もこの別名この名で呼ばれています。むしろ規模でいうならばこちらのほうが大きいと思いました。滝の反対側の岩壁も大変高く、あたりにり轟音が響きわたり圧巻的です。水しぶきが跳ね返ってきます。その豪快な滝の水量により堅い岩も浸食され、水は松川を流れていきます。滝のコントラストで一層周りの紅葉の美しく感じさせられました。